イラストレーターの服部ともあき ナースの一言
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家族の入院の巻

家族の入院の巻

2009年11月は、マイコが担当します。

今年の8月、妹が急に体調を崩し緊急入院をしました。
今回妹の入院で感じたことを今回「ナースの一言」として書いてみました。

8月某日、仕事中に母親より妹の緊急入院を知らせるメールが入りました。
仕事後に入院した病院に駆けつけると、体調を崩した妹と動揺を隠せない母親の姿がありました。

面会時間ギリギリの面会にて主治医に確認することは出来ず、母親に病状を確認しても、内容は「ヘモグロビン…ビニルビンが何とかって言ってた」と支離滅裂。
なんとか母親の単語と血液データを合わせると、重度の貧血と高ビニルビン血症と判明しました。

そこから、妹の入院生活が始まりました。
連日仕事の帰りに妹を面会。

日を増すごとに妹の貧血が進み、母親の動揺が増してきているのが手に取るようにわかりました。
毎回主治医の話を確認しても、やはり母親の理解度は支離滅裂で、私が噛み砕いて説明をしてやっと母親は少し妹の病状が理解できる状況。

少なくても娘(私)が看護師であるので、母親はもう少しは人間の体や病気について理解できているかと勝手ながら思っており、かつひどく動揺し冷静さをかけているそんな母親の状態に私は愕然としました。

そこで感じたこと。

うちの家族、私が居なかったら全く妹の病状が理解出来ないし、家族のメンタルも崩壊しちゃうではないかと。
そして、妹や家族の動揺を目の当たりにして思う。

私は看護師として、今までちゃんと突然病魔に襲われた患者様や御家族様のメンタルを理解し、看護を十分行えていただろうか。

大学病院に10年間勤務して、私は数え切れない程の緊急入院される患者様と接してきました。
頭では理解していたつもりでしたが、今振り返ってみると、ちゃんと患者様やご家族のメンタル面の本質を理解し、十分看護が出来ていたと自信を持って言えるかと…

今回の妹の入院を機に、自分の看護に対する未熟さを実感した日々でした。

今、私は病院勤務から離れ、在宅の地域医療に関わる仕事(訪問看護師)をしています。
在宅医療は、文字通り自宅での療養になります。

常時医療スタッフが在住する病院とは違い、ご本人様や家族が中心となって体調管理が行われています。
その各家庭を定期的に訪問し医療(看護)を行う職務にて、当然体調の変化が起こったときに判断し、対応をしていきます。

今回の妹の突然の入院にて生じた家族の動揺を忘れずに、これからの看護、特にメンタル面のフォローを行える看護師になれるよう日々邁進していきたいと思った次第でありました。

ちなみに、妹の病状は大分改善し、ただ今自宅療養中です。
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©イラストレーター服部ともあき