イラストレーターの服部ともあき ナースの一言
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ポポちゃん体験談の巻

ポポちゃん体験談の巻

2009年4月は、ポポちゃんが担当します。

今月は、ポポちゃんの体験談です。
脳神経外科に手術適応の頸椎症の患者さんが来て、入院・手術を行いました。

痛みと動かすことへの恐怖で手術後のリハビリが進まず、どんどん筋力低下が進んでいきました。
しかし、動かさないとせっかく手術したのに意味がないって、半強制みたいな感じで退院となりました。

その後は月1回、外来フォローと通院リハビリしていましたが、かんばしくなく、家族がみるの大変だから、リハビリのある施設に入ることがほぼ決定していました。
でもその前に1回外来に来ることがあり、たまたま私がトイレ介助をしました。

そしたら、その時の脱力の仕方が筋萎縮性側索硬化症(ALS)っぽくておかしいな?って思い、医師にさりげなく神経内科にかけませんか?(さすがにALSとは言えず…)みたいなこと言ってみました。

でも「あの人は思い込みとメンタルが弱いからリハビリが進まなかったんだよね〜」ってコンサルトする気ゼロです。
まっ、私もそれ以上言えず、でも絶対おかしいって思ったから、家族に神経内科にかかってみては?って勧めてみました。

でも、「施設でリハビリ頑張ります!」みたいなこと言って神経内科にはかからなかったのです。
そして、地方の施設に入りました。

そしたら1〜2日して、呼吸困難に陥り救急病院に運ばれ、そこで見事にALSと診断され、うちの神経内科に転送されてきてしまったのです…

医師の思い込みとナースの押しの弱さ、家族の信頼がまんまと裏目に出てしまった一例でした。
凹んだお話でした。
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©イラストレーター服部ともあき