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訪問看護で出会った人々の巻 |
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2008年3月は、園子が担当します。
訪問看護をして多くの方々と出会い、本当にたくさんのことを教えていただきました。
感謝の気持ちでいっぱいです。
今回は、その中でも特に印象に残っている素敵な方々のことを書きたいと思います。
【介護度5の寝たきりの義母を看護するお嫁さんSさん編】
Sさんはとってもパワフルな女性で訪問するたびに、逆にこちらが元気を頂きました。
学生を連れて行くとSさんの介護論を聞き皆がファンになって帰っていく程です。
ケアマネージャーもつけず自分でケアプランの作成をしたり、着替えや胃ろう管理、おむつの選択方法など介護のプロフェッショナルでした。
介護中心の生活の為、遠出をしないでホームパーティを開いたり、ヘルパーさんのいる時間帯に弓道を習いに行ったりと時間をとても有効に使っていました。
長年の母の介護やおばあちゃんの急変を見てきたSさんの息子は看護師になり、もう3年が経ちます。
ベテラン看護師になりSさんの支えになっていることでしょう。
そうそう、Sさんが教えてくれたチョコレートケーキを食べさせると恋愛成就するようで私も今の主人に作り結婚できました。
【介護度5の寝たきりの母を介護する息子Tさん編】
Tさんはお母様も息子さんもふくよかな方でした。
よくお母様のほっぺにチュッチュしていて息子さんの呼びかけには、お母様も笑顔と鼻歌で答えていました。
その息子さんは、毎年お母様の誕生日には、香水をプレゼントし部屋中香りをプンプンさせワインで乾杯(お母様にも)していました。
出来るだけ座らせたいとリフトを購入し、毎年別荘に行き温泉に入れてあげたり、とても行動的な息子さんでした。
笑い話で、エレベーターなしの4階から機械を使用し、お母様を降ろす際に使用方法を間違え落としてしまったことがあるとガハガハ笑いながら話してくれ正直ビビリました。
何事もなくてよかったですが…
【左半身麻痺、嚥下障害(えんげしょうがい)、言語障害のある寝たきりのAさん編】
息子さん家族と3世代で同居しているAさんは、野球と時代劇が好きで涙もろい男性でした。
入院中に生死をさまよい、退院出来るのかどうか心配されていた方でしたが、帰宅後は、ご本人の強さと家族の熱心な介護のおかげでメキメキ回復していきました。
退院後4ヵ月目には、息子さん家族とAさんのために購入したというキャンピングカーに乗り泊まりでキャンプへ。
本人は嫌々、半ば強引に息子さんに連れて行かれましたが、キャンプ場ではお孫さんに植物の名前を文字盤で教えてあげる姿もみられたそうです。
帰宅後は、グッタリで「もう行かない」とAさんは言ってましたが、翌週もキャンプに連れ出されていました…
その後も野球好きな息子さんに連れ出され、退院後5〜10分しか座れなかった車椅子でしたが、試合に夢中になり試合終了まで車椅子に座って応援したそうです。
まだまだ書きたいことがいっぱいありますが、今回はこの辺でおしまいにします。
在宅での生活をみて家族の介護の力に驚かされることばかりでした。
また、訪問看護を始める前は、家で亡くなる方がほとんどだと思っていたのですが、実際に家で看取るということはご本人の状態、家族の覚悟、主治医の体制など整わないと難しいことも知ることができました。
本当にありがとうございました。 |
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