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胃ろう(PEG)管理についての巻 |
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2008年6月は、園子が担当します。
胃ろうとは、口から食事が摂れない状態の方が栄養を補給するためのひとつの方法です。
内視鏡を使って、お腹に小さな穴を開け管を通し直接胃に栄養を入れる口をつくります。
点滴と比べて在宅介護もしやすくなっています。
今回は、訪問看護をして、胃ろうをつくり在宅で生活を送るなかでのトラブルについて書きたいと思います。
【不良肉芽】
昔は硝酸銀棒で焼いていましたが、現在は硝酸銀が市販されていないため、ステロイド剤(リンデロンVG軟膏など)を使用しています。
【スキンケア】
6年前私が訪問看護を始めたころは、在宅でもイソジン消毒+滅菌Yガーゼ保護を行っているお宅が多かったです。
今は、口と一緒だから消毒は不要、漏れても拭け、拭けてトラブルなければ問題なしの考え方で消毒もガーゼ保護もおこなわず、皮膚の保清と皮脂を補う(オリーブオイル、ハンドクリーム、ワセリンなど)ようにしています。
少量の漏れの場合は吸収乾燥の良いテッシュをこよりにして使用する事もあります。
排便コントロールや食事をゆっくりおとしたり、体位の工夫をしても漏れが多く皮膚の発赤やただれを生じてしまったケースは、褥創で使用する皮膚保護剤やストーマ用のパウチを使用しました。
昨年行った勉強会で講師が「漏れがひどいと運び込まれてきた方の胃ろうが5年以上も使用して老巧化していた」と、真っ黒になった胃ろうを見せてくれました。
胃酸に負けずよく5年も保たせたと感心してしまいました。
(カテーテル交換時期は、種類によって違うも4〜6ヵ月ごとの交換が必要)
【注入時間】
食事の注入速度は30〜60分と言われていますが、あるお宅では、排便を促す目的で朝食は15分で注入し下剤の使用なく毎朝規則正しく排便コントロールしていました。
また、母の介護をしている息子さんは、調整が難しいと5分で注入をおとしてしまうも母は下痢も嘔吐もなく鼻歌を歌ってお元気でした。
反対に下剤を使用して排便コントロールをしたり、食事にとろみをつけたり、胃薬を使用したり、1時間以上かけてゆっくり注入したり、体位の工夫をしたりと色々なお宅がありました。
シャワーも胃ろう部分を保護して入っていた時代もありましたが、体の圧があり水が入ることもないため、そのままの状態でシャワーや入浴も問題なくできます。
時代は変化していくものだと日々学ぶ必要性を実感します。 |
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