イラストレーターの服部ともあき ナースの一言
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腹腔鏡下子宮付属器摘出術の体験記の巻
卵巣のう腫
卵巣のう腫

腹腔鏡下子宮付属器摘出術の体験記の巻

2008年10月は、園子が担当します。

8月12日(火)
手術前の検査のため病院へ行きました。
MRI、採血、出血時間、検尿、心電図、肺機能検査、X-P(胸・腹)を行いました。

8月26日(火)
手術前日に4ヵ月の娘に「お母さんのこと忘れないでね」と願いながら最後のおっぱいをあげて、いざ病院へ。
10時に入院手続きして病棟へ。

Nsのオリエンテーション、麻酔科受診、膣の洗浄後抗生物質の薬を1錠挿入(Dr.)、臍のそうじと陰部の剃毛(Ns.)、薬剤師の薬の説明、手術室Nsの手術室の流れの説明などなど、入院当日は大忙しでした。

真面目そうな研修医のO先生と初めの挨拶を交わしたのは処置台の上でした。
私は大股をおっぴろげている状態でO先生と「お願いいたします」と挨拶しました。

楽しみだった食事は、1日1,400キロカロリーで量が足りず、さらに美味しかったこともあり、おかわりしたかったです。
最後の晩餐とシャワーの後は何もすることがなく早々に床につきました。

8月27日(水)
手術当日、5時30分朝一番に浣腸され排便して腸をからっぽにしました。

まだ寝ぼけていて洗浄ボタンと間違えてナースコールを押してしまいナースが飛んできたので平謝り。
食事も水分もとれないため朝からお腹ペコペコ、9時から点滴をしました。

14時にT字帯と浴衣に着替え、手術室に入室する前の注射をした後ベット上安静、14時22分いざ手術室へ。
主人も手術室前まで見送ってくれて手を振ってお別れ、急に不安になってきました。

移動式の台を利用して手術室のベットへ移り、マスクをつけ「どっちの感覚が強い?」と麻酔の効き具合を確かめるために知覚の確認を2回応答した後に意識消失。
1時間30分後「服部さん起きて!」と、大きな声で起こされました。

16時10分病室に帰ると主人が「先生に説明してもらったよ。写真も撮ったよ!」と少々興奮気味、私も卵巣のう腫をみせてもらいました(大きくてびっくり!あなたが私のお腹の中にいたのね)。

体が動かず自分の体でないように重く、火傷したようなヒリヒリ感がお腹の中に広がっていました。
体を動かすたびにお腹が痛むため、Nsが血圧、体温、創のチェックに来た時以外は、爆睡していました。

夜、Nsが持ってきてくれた氷入りの水で口をゆすいだ時「手術を終えたんだな〜」と幸せな気持ちになりました。

8月28日(木)
手術翌日、いよいよご飯が食べられる♪とウキウキしていました。
が…体が自由に動かずに自分で起き上がることが出来ませんでした。

ベッドアップしてもらい起き上がると5分で吐き気が出てベッドダウン、気持ちもダウン。

10時ころ尿の管を抜き、体を拭いたあと着替えをしてもらうと再び吐き気、嘔吐してしまいました。
吐き気止めの注射をしてもらうも効果なく、トイレ歩行など起き上がるたびに嘔吐を繰り返し、術後1日目が一番辛かったです。

トイレ以外は寝て過ごしました。
お見舞いで持ってきてくれたプルーンを寝たままペロッと食べ、ゲー!っと吐き出しました。

8月29日(金)
術後2日目、起き上がっても吐き気“ゼロ”。
朝食もパクパク。
11時、硬膜外麻酔を抜いてもらいシャワーあびてスッキリしました。

左臀部〜モモにあったしびれも消失してホッとしました。
硬膜外麻酔のチューブを抜いてからは痛みが少し増し、起き上がったり歩いたりするとビリビリしました。
歩く時は、前傾姿勢でヨチヨチ歩きしかできませんでした。

痛みで一番辛かったのは笑うことでした。
お見舞いに来てくれた主人の笑い話、夜見たTVでハリセンボン春菜のトークの時、お腹が避けるのでは、という痛みでした。
術後の笑いは禁物です!

8月30日(土)
術後3日目、9時主治医のN先生の診察。
エコーで出血もなく問題なく予定通り明日退院の許可が出ました。

病理の結果は「皮様のう腫」大きさは9×7.5センチメートル。
痛みは、歩いたり笑ったりするとまだ痛みますが大分楽になり、痛みで出来なかった左側臥位もできるようになってきました。

術後続いていた膣から出てくる出血もほとんどなくなりました。

8月31日(日)
術後4日目、担当看護師Tさんから退院後の注意点を説明してもらいました。

家事は簡単な炊事や洗濯程度から始めて様子を見ながら掃除などを行うようにしましょう。重すぎるものや腹圧のかかる動作は避けましょう。
車の運転は初めは近距離から徐々に距離を伸ばして無理の内容にしましょう。
自転車はお腹にひびかなくなったらOK。
入浴・スポーツ・性生活は退院後3週間が目安ですが、術式により期間がもっと必要な場合もあるので次回受診日まで控えて医師に確認しましょう。

入院料金138,411円(3割負担、食事料込)支払って10時退院。
ウキウキ家に帰ると娘は「誰この人?」とすっかり忘れていました。
けど、泣かれなくて本当に良かった…ホロリ

9月11日(木)
受診日、痛みもなく自転車で病院に行きました。
エコーで出血なし異常なし「もとの生活に戻っていいですよ。子育てで大変でしょうけどね。」とN先生。

傷は3ヵ所(臍、右下腹部0.5センチメートル、陰毛の上3センチメートル)、ステリストリプトテープを3ヵ月貼るとキレイに治るそうです。
次回の受診は半年後、その後は1年に1回癌検診も含めて診ていただくことになりました。

無事に卵巣のう腫を治療することができ、家族と先生、看護師さんに感謝です。
本当にありがとうございました。

余談:眠れない夜に看護師の巡視の時、寝たふりをした事、前処置の時、太い針(18G)で刺されそうになりビビッた事、ナースコールを頻回に鳴らす同室者への看護師さんたちの様々な受け答えを聞いて昔の自分を反省した事、受け持ち看護師さんが来ると非常に嬉しかったことなどなど貴重な経験が出来ました。


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©イラストレーター服部ともあき